ピンクの液体。
お酒を飲んだ。あまり酔わなかった。
普通のつまみを断ったら、Tくんが無言でさくらんぼを出してくれた。すーっと行ってしまったので、ありがとうを言いそびれた。
ピンクのお酒に溺れる。新しい快楽。そして、すぐ飽きてしまう快楽。
ノートに気持ちを書いて消化していく。昇華させていく。
昨日の海。
「carmen.」、山田詠美の「色彩の息子」、エンリケ・イグレシアスのアルバム「キサス」。今のあたしが好きなもの。
世の人は、あたしと違うところで恋愛について悩んでいるらしい。あたしならそんなところで喧嘩しないのになぁ。
振り返れば、俊ちゃんと喧嘩をすることなんてほぼ無いような気がする。少しでも悪いと思ったら、「ごめんね。」と言いたくなってしまうし。
俊ちゃんは恋人を不安にしないようにしてあげることができる人なんだなぁと、帰り道で思った。少なくとも、浮気してるんじゃないかとか、疑う必要なんて無い。こうして、ああしてって言ったことなんて勿論無いけれど、起きたとき、仕事に行く前、仕事が終わった時、寝るとき、ちゃんとメールが来る。お風呂に入るときですらメールが来る(笑)
だから、メールが返ってこないことで不安になったり苛立つことはまず無い。不安になることもほとんど無かった。
逆に、あたしは携帯自体を置いておいちゃうときもある。それでも、俊ちゃんと付き合ってるうちにマメに連絡を入れるのが自然になったかも。起きてメールが来ていないとき、とりあえず「おはよ。」と送らないとなんだか気持ち悪いもの。わざと黙ってイジワルしている気がする。
安心したり、物理的には離れていてもそれほど寂しく感じなくて済んだのは、そういう細かいことの積み重ねなのかもしれない。
いつだってお互いを想って、向き合っているのは変わらないなぁと思う。今でも。
それ故に苦しいところもある。迷って困惑してしまうときもある。
でも、世の中を見渡してみると、そそられるようでいて結構しっくりくる人って少ないのかもしれない。めぐりあえること自体で幸せだなと思う。それに、俊ちゃんと繋がっていることが嬉しくなる。
生温い距離の中で。曖昧さをも愛してしまいそう。
まったく頑固なんだから。