俊ちゃんの日常に入り込む。

年越しは大阪で。大晦日の22時前に新大阪着。
初めて俊ちゃんの買った車に乗せてもらって、年越しうどんを食べに行った。美味しかった。
俊ちゃんの自宅に向かう車の中で新年を迎える。こんな年越しは想像してなかったね、と俊ちゃんと話しながら。


俊ちゃんのご両親が旅行で不在の為、泊まらせていただけることに。緊張。しばらくリラックスできず、気がついた俊ちゃんから「ホテルに泊まる?」って言われたけど、嬉しかったからそのままに。
送られてくる写メでしか見たことのなかった部屋にいることができて、俊ちゃんが住んでいる空間を感じることができて、あまりに嬉しかったから。いいのかなぁと思ってた。


久しぶりにギルに会った。相変わらずかわいい。あたしが東京駅に迎えに行く途中、銀座で衝動買いしただけのことはある(笑)
マックもかわいがってやらんとなぁと思ったのだった。


お酒とか買ってきて、テレビをつけてこたつでまったりしてたんだけど、いつからスイッチが入ったのか、気がついたら電気煌々としてる中で二人とも裸。「色白いんだね。」の言葉に正気になってみたり。
あーやってしまったよ。ベッドまで待てずってこういうことなのね!と一人でぶつぶつ考えた。想像してたのより必死すぎてあっさりしたものだわ。いい思い出になるだろうけど(笑)
いや、お父様お母様ごめんなさい。
そういえばバックのまま玄関前を通って部屋のベッドまで、というとんでもない移動方法の荒業まで試してしまったわ。俊ちゃんが、玄関のドアを開けるたび、こたつで鍋を囲むたび、思い出して微妙なことにならないか心配。


とにかく、そんな感じで、元旦は家を出なかった。初詣に行こうって言っていたのに、ベッドで眠っていて。俊ちゃんのベッドで眠るのは年甲斐も無く、ドキドキした。久しぶりに会ったという感じではなかったけれど、手を繋ぐと久しぶり感が胸をキュンとさせた。


初詣をしに、神社には一応元旦になってすぐに行ったんだけれど、混みすぎていて諦めた。その代わりユニセフ募金をしてきた。神社にお賽銭を投げ込むよりもお金が有効利用されるかもねって話しながら。
それにしても、最初に大晦日の時点で住吉大社に寄ればよかったのかもね。うん。


結局帰りたくなくて、2日の朝に俊ちゃんが会社に行くまで一緒にいることにした。
元旦の夜中、俊ちゃんはぐっすり眠っているから、朝食用のメロンパンを買いにコンビニまで行こうと思って、そっと家を抜け出した。玄関もそーっと閉めたけれど、気付いてくれなかったのがちょっと寂しかった。そのまま逃走。
前日に行ったコンビニに行こうとしたけれど、どっちの方向かわからず。とりあえず駅まで歩いていったら、どこもコンビニが閉まっていて。
寒くなって困って俊ちゃんに「コンビニ無いわ。」ってメールしたら、即行電話がかかってきた。迎えに来てくれるって言われたけど、朝5時起きだしと思って、自力で帰ることを決意。が、団地だらけで道に迷いそうになった。


勘をフル回転させて、奇跡的に俊ちゃん宅に帰還。でも年賀状を持って上がっていったら、ドアが開かなくて、ドアがひっついちゃったんだわと思って素で一生懸命引っ張ってた。おまけに駐車場のミオちゃんが無くて、車盗難されてるよ!って言いたかったし。どこまで天然なんだろう。自分で呆れ。


車の音がして、階段の踊り場から下を見たら、俊ちゃんが帰ってくるところだった。開いてるコンビニを見に行ったり、駅までの道を2往復して捜してくれてたらしく。土地勘も無いのに逃走したあたしが無謀だったわ。帰りにゲットした缶コーヒー1個を俊ちゃんにあげて、一人のお買い物は終わった。


二人でちゃんとコンビニに行ってから、帰宅してお風呂。元旦の夜はそんなことしなかったけど、お互い相手のことを洗った。面白かった。美容院の人のことや、洗われてる馬の気持ちをずっと考えたりしてた。昔、お父さんがお風呂に入れてくれたときのことを思い出した。いいこともあったな、と思った。あったかい思い出。


俊ちゃんがドライヤーで髪を乾かしてくれて、二人で眠った。1時間半くらいしか眠れなかったけれど。なんというか、言葉では言い表せない。言葉にしようとすると、胸に何かこみ上げてくるから。


朝になって、あたしは風邪が悪化していて、咳をしたり、寒さに震えていた。帰れるのか不明。
俊ちゃんが淹れてくれた一杯のお茶で生き返って、支度することができた。あたしはいつも苦いお茶を淹れてしまうのを思ったら情けなかったけどね。


家を出て車で駅まで送ってもらって、改札で別れを惜しんだ。
まだ外は真っ暗で、朝の空気があって。別れ際、咄嗟にコートのポケットにあった毛糸を俊ちゃんの小指に巻きつけた。彼はびっくりしてたけど(笑)


御堂筋線に乗って、メールしたら、その毛糸が巻きついた小指の写メがくっついたメールが返ってきた。思わず笑った。


悲しくて辛くてどうしようもなかった思い出があって、それで別れたのに、あたしったらどうしてこう能天気なのかしら。もう付き合っていなくて、俊ちゃんが東京に現れることはなくて、先のこともどうにもならないかもしれない。それでもどうして大阪まで会いに行くのかしら。俊ちゃんに遊ばれていても、あたし自身もが遊んでいてもおかしくないのにって。どうしてこう冷静じゃないのかしら。笑っちゃう。
繋がっている感覚っていうのは確かにあるけれど、それが実際に「確かにお互い掴んでいるか」と考えたら、違うものを見て感じているような気もする。っていうことはやっぱり不確かか。自分の考え、感覚、どれを信じて進めばいいのか、どれをどう考慮すればいいのか、よくわかっていない。


日記を書くにしても、感情が満ちすぎているように思えたり、逆に何も考えて感じていないようにも思えて、何と表現すればいいのか困った。複雑って言えば簡単なんだろうけれど、複雑っていう感じでもない。
ただ、そこにこうしてある、っていうのが一番正しくて、一番近いのかもしれない。賽の目がどっちに転がるかもわからずに、二人がそこにいるっていうだけかも。


新大阪で妹のお土産に食い倒れ人形キティを買った。自分には梅田キティを。梅田の観覧車が付いてるキティ。いつか俊ちゃんと乗れるように願を掛けたのかな。忘れるわけがないだろうけれど、約束を忘れないために。


帰宅したら、38度の熱があった。それなのに府民になろうってはしゃいでたなんて。ほんまもんのアホやわ、と自分で自分に呆れた新年早々(笑)