5年半ぶりのキス。

あーやっぱり彼が好きだなと思った。根底に絶対の信頼が流れてる。
紳士的だし、環境も理解できる範囲だし。
昔別れたのは、本当に些細なこと。大人になった今ではきっと越えられること。だから賞味期限切れではないってことかな。


昨日かてきょから帰って、美容院に行くのを諦めて、ネットにつないでたら、メッセで元彼が話しかけてきて。一昨日のメールの返事。
しばらく話してたら、パスタを食べに行こうって言い出して。


彼はゲーセンで待ってた。休みなのに何故かスーツ(笑)
トリノの開会式の模様を横目にパスタを食べた。会う前、歩いていく間に、なんだか胸がいっぱいっていうか、もうお腹が空かなくなっちゃって。メニューとか見ていても何も考えられなくて。居心地がいい。


渋谷に出て、いつもの店に行った。電車に二人で乗るのも懐かしかった。お店に二人で行ったら、みんなびっくり。珍しいツーショットだから。
途中から常連さんも混ざって楽しく飲んだ。勢いでテキーラパーティーを二人でしてたんだけど、飲みすぎ。アマレットソーダ割りとテキーラをショットで4杯か5杯飲んだあと、ちゃんぽんしだしたら大変なことに。結局何杯飲んだのか覚えておらず。


途中から例のごとく関西弁になっちゃって。お店の外で騒いで。女心がわかってないから放っといてと言い出して、元彼に抱きしめられてた。家に帰って車で江ノ島に行って死ぬんだとか言っちゃって。あたしの人生もう終わっちゃってるの、とも言ってたかも。
結局彼を振り切っちゃって、一人タクシーに乗って。タクシーの中でも泣いてた気がする。ごめんねメールを入れたら、もう一回お店に戻ってこいとメールが返ってきた。


そのまま行っても死んじゃうだけだし、彼になら救ってもらえるっていうか、会えば大丈夫って思って、246をUターン。道玄坂の途中で降ろしてもらった。
お店に戻る途中、知らない客引きらしいおじさんに声をかけられたけど、元彼から結構電話がかかってきて。知らないおじさんはお店の近くまで送ってくれて、別れた。


お店に入ると、元彼が一人でウィスキーのロックを飲んでいて。あたしはその隣で眠るようにして撫でられてた。何故か記憶が無いうちにタバコを頼んで、吸ってた。


お水だけもらって、お店を出て、元彼にタクシーに押し込まれた。今度は上機嫌で、元彼の膝枕の上で、景気のいいことを言ってたっけ。


元彼宅の近くから少し歩いて、元彼宅到着。元彼ママとはまぁ仲良しなので、あたしがいても問題無いだろうとの彼の判断。
でもさすがに実家だから、お酒も少しは醒めた。そのまま二階に上がって、彼の部屋で着替えて眠った。


朝になって、ずっと彼が絡みついてて、あたしは抱き枕になってて。起き上がろうとしても、離してくれず、そのままギューッとされてた。しょうがないなぁと思いつつ、本当は嬉しかった。大好きなんだもの。


お昼になって、彼のママがやってきて、あたしの下着を発見。起きて挨拶して。少々気まずかったけれど、すぐに、「ミルフィーは元気?」って聞いてくださったので、少し気が抜けた。楽になった。
下で彼女が紅茶を淹れてくださった。彼が大学に復帰することになったから、応援してやってね、とも言われた。
ちゃんと玄関でお見送りをして、ようやく一息。


彼がお風呂を入れてくれて、入ったんだけど、とーっても命の洗濯をしているようだった。お湯が気持ちよくて、癒されたというか、許されるような感じ。
そうそう、お風呂に入る前に、キッチンでいっぱいハグをした。彼はずっとあたしが素足で冷えないか気にしてくれてたけど、あたしは爪先立ちでずっとハグしてた。5年半前を思い出す。あたしの大好きな人。


ずっと付き合っていればよかったのに、と彼が前にイジワルな感じで言ったことがあったけれど、まわり道も、遠回りも、いろんなことがこれで良かったかな、と思えた。彼の隣にいて。一緒に横になっていて。これって負け惜しみなのかな。


裸でくっついていると、とっても暑かった。彼は兄みたい。あたしのことを気遣って、安心させてくれる。守られてる気がした。
電話で中絶したことを告げたときも、どうして電話してこないって言われて。言葉にできるまで、時間がかかってしまっただけなんだけどね。彼がどうというわけではなく。


彼に対して、あたしは常に本気だから、遊びで寝るなんていう選択肢は無い。彼のことは好きだけど、満タンではないから、もっと注いで注いで満たしていって、満タンになったらしてもいいかな、と思った。別に焦る必要なんてないし。今更(笑)
それに、寝ることがすべてではないし、そういう目的だけで彼と一緒にいたいんじゃないし。満タンがすべてでもないけどね。


彼が仕事に行くときに一緒に出て別れてから、これって賞味期限切れてるのか考えながら家まで歩いた。一度別れたことには今でも意味があるのか、とか。今の関係って友人を越えてないか、とか。
いろいろ考えていたけれど、あたしの気持ちもまだ100%になっていないけれど、彼の気持ちも100%じゃないんだなって想いが実感になってきて。それが現状。


そして、また例によって、彼の家の匂いが好きすぎて服を洗濯機に放り込めない自分がいて。そのままベッドに置いて寝るけどね、たぶん。


最近先生のことで、昔の関係でいいと思ってたところが崩れてきちゃってるとかあって、何かを変えたり、今あるものを見つめたりするのが少し怖い。
あー違うって確認するたびに「最後の砦」みたいなのが失われていくようで。そのたびに孤独な気がして。相手に対しても自分に対しても不信感が増えて。
元彼に関しては、それは何も崩れないとは思ってるんだけどね。少なくとも彼サイドは崩れる原因にならないだろうと踏んでる。むしろあたしの方が変わりすぎてるかもしれなくて、傷が増えすぎたかもしれなくて、ダメにしちゃいそうで。どうしたらいいのかまだよくわからない。


恋愛感情が一過性のものだということを、最近とってもよく考えているから、これはどうしようかな。感情が収まるのを待つっていうのもいいんだけれど、賞味期限切れたら戻れないからなぁ。その瞬間の好きっていう感情を捕まえてぶつけてしまうのがあたしのやり方。
人を深く愛することはできるんだろうか。今のあたしに。
ふと気がついたら、ドリカムの「LOVE LOVE LOVE」を口ずさんでた。月が綺麗だった。